お彼岸を終えて
昼と夜の長さが同じになる春分の日を迎えて、檀信徒含め多くの方々がご参拝並びにお墓参りに来ていただきました。
本堂に入り焼香していただく姿を拝見し、私もより一層精進弁道していかなければならないと気持ちを新たにすることが出来ました。
さて、お彼岸はお墓参りを行う習慣がありますが、なぜ私たちはお墓参りを行うのでしょうか。
そもそもお彼岸とはサンスクリット語のパーラミタの意訳であり、到彼岸と訳されます。
「彼の岸に到る」すなわち川の対岸へ行きつくという意味があり、これはお釈迦様の悟りの岸へと渡るということです。
つまり修行をして、悟りを得る。それが到彼岸と申します。
またお彼岸には六波羅蜜という修行を実践いたします。
六波羅蜜とは具体的に六つの内容に分類されます。
・布施 物品や正しい道理、やさ
しい言葉を施す
・持戒 人の迷惑とならないよう
に悪い言葉や行いを慎む
・忍辱 自分の心の醜さや未熟さ
を知る
・精進 恥ずべき行いを改め、正
しく生きる努力を続ける
・禅定 心穏やかに日常をすごす
・智慧 ものごとの道理を正しく
深く理解する
多忙な毎日を過ごしている私たちは理解をしているつもりでも、実践することは容易ではありません。
少しでも心を安らかにするため、私たちはこのお彼岸に先祖供養を行い、自分自身も悟りの岸へと近づくためお墓参りを行うのです。
お墓参りに来る方もご自宅のお仏壇で手を合わせる方もお彼岸の過ごし方は多様でありますが、ぜひお彼岸の意味を理解し、日々の生活に役立てて頂きたいと思っております。
合掌